スーパーの食糧品を賞味期限で値段を付ける

Technology

食品ロスをなくすソフト・賞味期限の長さで値段を設定

War’ on Food Waste Can Save Money and Boost Profits, Tech Firm Says

『食品ロスとの戦いは、お金を節約し利益を上げると、テク企業は言う』

みなさんこんにちは。今日は、食品の「賞味期限」と「値段」と「ソフトウエア」が絡んだニュースです。新しい技術を利用して、食品の値段を最適化し、廃棄される食品を減らし、「地球環境」にも、「消費者」にも、「お店」にも、優しいソフトウエアの話です。

面白そうなので、さっそく記事を見てみましょう。

October 09, 2018  VOA NEWS より

今日のSentence

Wasteless, an Israeli firm seeking to reduce food waste and save consumers money, won $2 million in funding Tuesday, as more businesses seek to cut food losses amid rising global hunger.

The two-year-old firm sells software to supermarkets so that they can manage their stocks and reduce food prices as shelf life dwindles, reducing waste and boosting profits.

A growing number of impact investors — who aim to bring social or environmental change as well as making a profit — are putting their money into businesses responding to political and consumer pressures to address climate change and waste.

Vocabulary

Food Wast:食物が食べられずに捨てられること・(日本では、「食品ロス」と言われていることが多いようです。)

funding:資金調達

amid:【əmíd】(アッド):真っただ中で

shelf life:賞味期限・商品棚に置いていても大丈夫な期限

dwindle:【dwɪnd(ə)l】(ドゥインドル):減少する・減ってくる・縮める・減らす・少なくなる

impact investor:「インパクト投資家」:社会貢献しながら利益獲得も目指す投資家。社会問題や環境問題などを解決する企業に投資する。

bring:持ってくる・もたらす・起こす・bring O to ~:Oを~の状態にする

例)The revolution brought many changes.(その革命は、多くの変化をもたらした。)

例)bring a meeting to an end (会議を終わらせる)

address:【ə.ˈdɹɛs】(ドレス)【動詞】対処する・取り組む 【名詞】=住所

 

Sentenceを分解して訳してみましょう

Wasteless, an Israeli firm seeking to reduce food waste and save consumers money,

won $2 million in funding Tuesday,

as more businesses seek to cut food losses amid rising global hunger.

 

文が長い!しかし、S+V+O+as のシンプルな文です。

※S(主語)は、Wasteless, an Israeli firm seeking to reduce food waste and save consumers money,です。

・S+V+O=Wasteless won $2 million の部分がこの文の骨格になっています。

・Wasteless の後に、その説明(イスラエルの会社で、食べ物の無駄を減らして消費者のお金を節約する)が続いています。

※as は、ここでは、「~の時に」と言うのがぴったりだと思います。「より多くの企業が増え続ける地球規模での飢えの真っただ中で食べ物の無駄を削減しようと試みている時に

as の用法についてはこちらを参照

 

地球上で飢えが増えている中で、より多くの企業は、食べ物の無駄を減らそうと試みている。そんな中、Wastelessと言うイスラエルの会社は、食べ物の無駄を減らし消費者が使うお金を節約することを模索していて、200万ドルの資金調達に成功した。

 


The two-year-old firm sells software to supermarkets

2歳の会社は、スーパーマーケットにソフトウェアを売っている

so that they can manage their stocks and reduce food prices as shelf life dwindles,

スーパーマーケットが、在庫に対応し、賞味期限が減っていくに従い食べ物の値段を下げることができるように

reducing waste and boosting profits.

結果、無駄を減らし利益を上げる

※ここでのasは「~につれて」「~にしたがって」

as の用法についてはこちらを参照

 

※この文も長いです。下記の日本語にするのに苦労しました。しかし、適切なところで区切って読み、文の先頭から、順次理解していけばいいと思います。青い字の様に頭の中で考えるといいと思います。

※reducing waste and boosting profits.の部分は分詞構文です。ここでは、「結果」の意味がここでは、ぴったりだと思います。分詞構文は、ニュース記事でたくさん出てきます。下記の黄色ボタンをクリックして、確認してみてください。

分詞構文について詳しく見る

 

設立から2年のこの会社は、スーパーマーケットが在庫を減らし、食べ物の賞味期限が近づくに応じて値段を下げ、無駄を省き利益を上げることができるように、スーパーマーケットにソフトウェアを売っている。


A growing number of impact investors

— who aim to bring social or environmental change as well as making a profit —

are putting their money into businesses responding to political and consumer pressures

to address climate change and waste.

※ ここでのresponding は、前のbusinessesを修飾して、「反応しているビジネス(企業)」 と言う意味になります。名詞を後ろから修飾する用法は、下記から見られます。クリックして確認してみてください。

名詞+ing/ 名詞+ed の用法をこちらで詳しく見る

増え続けるインパクト投資家はー利益を得ると同時に社会的、環境的な変化をもたらすことを目的にしている投資家の事だがー政治や消費者が要求する気候変動や無駄を無くすことに努力している企業に、お金を投資している。

 

記事によりますと

Wasteless(ウェストレス)という会社は、設立から2年のイスラエルの会社で、スーパーマーケットにソフトウェアを売っている。そのソフトウェアは、スーパーマーケットの在庫や、食品の賞味期限を管理し、賞味期限が近づくにつれ値段を下げることで売れ残りを少なくし、「食品ロス」を減らすことができるソフトウェアである。

今回、Wasteless(ウェストレス)は、200万ドルの資金調達に成功した。

食べ物の無駄(Food waste )は、環境的な破壊 (environmentally destructive)埋立地にどっさり捨てられ腐る(dumped in landfills where it rots)、それを燃やすときに地球温暖化ガスを放出する(releasing greenhouse gases)、 などと見られてきている。また、最近では、倫理的に良くない(unethical)ともみられる。

また、燃料 (fuel)や水・エネルギーは、経済成長に欠かせず大切にしなければいけない。

お店で、在庫がだぶついていると言うのは、無駄である以外の何物でもない。

国際連合食糧農業機関(Food and Agriculture Organization)によれば、世界では、1兆ドルに相当する3分の1の食品が、毎年ごみ箱に捨てられる(is binned )とのこと。また、年間の食品の廃棄(annual food waste)は 2030年までには、現在の3分の1増加し、21億トン(2.1 billion tons)になるとの見解だ。

世界のリーダーたちは、2015年に国連(United Nations)で定められた持続可能な開発目標(sustainable development goals) のもとで、食物の無駄を半分に減らす(halve)ことを誓って(pledge)いる。

Wasteless(ウェストレス)は、オランダのヨーロッパの食品廃棄に取り組んでいるベンチャーキャピタル会社 Slingshot Venturesから出資をしてもらった。

Wastelessのソフトウエアを購入したスペインのスーパーでは、顧客に『値段は高いが新しい食品』か『値段は安いが賞味期限が近い食品』を選んでもらう事ができ、3分の1の食品廃棄を減らすことができ、6%の収益(revenue)を増やすことができたとのこと。。

 

※ベンチャーキャピタル=venture capital(VC)とは、ハイリターンを狙った投資を行う投資会社のこと。ベンチャー企業のように、今はまだ未熟でも将来大きな成長が望める企業に投資を行うもの。

そう言えば

このWasteless(ウェストレス)のホームエージを見てみましたが、ソフトウェアが、「在庫の管理」「在庫の賞味期限の管理」などを行い、「顧客がどの時間帯にどれだけ来るか」なども分析して、売れ残りも、在庫不足もない最も利益が出る値段を設定できるそうです。(値段の最適化)price optimization

お店の経営は、どれだけ仕入れて、売りさばくかが、儲かるカギになるのだと思いますが、値段を下げれば、売れる数は増えますが、薄利です。値段を上げれば、売れ行きは悪くなり在庫が増えます。そのちょうどいい頃合いを見つけてくれるのがこのソフトウエアのようです。

日本では、賞味期限の違いで値段が異なるスーパーは私は見たことはありませんが、今後このような方法は導入されるのでしょうか?

昨日の記事は、ノーベル経済学賞についてでしたが、そこでも「持続可能な経済発展」がキーワードでした。「資本主義」と「持続可能」、『資本主義』と『もったいない精神』相反する考え方のようですが、これからは、新しい技術を用いて、この2つを両立させようということなのでしょう。



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