「死んだ」と間違って救急隊員に判断された女性。死体袋に入れられ葬儀屋まで運ばれました。葬儀屋さんが「実は生きていた!」ことを見つけ、再度、救急車を呼んだ。。というアメリカのニュース。その女性は重体です。初めに正しく処置されていればと悔やまれます。消防署と警察に過失はなかったのか?アメリカのABCニュースから取り上げました。
Details emerge after woman found alive in body bag at funeral home
『死んだはずの女性が、葬儀社の死体袋の中で生きて見つかったことの詳細が明らかになっている』
今日の英語ニュース
A 20-year-old Michigan woman who was declared dead by paramedics and placed in a body bag for nearly three hours was discovered alive when a funeral home employee unzipped the bag and found her staring up at him, a lawyer for the woman’s family said.
【英文訳】
救急救命士によって死んだと判断され、3時間近くも死体袋に入れられていたミシガン州の20歳の女性は、葬儀社の社員が死体袋を開け、彼女が社員を見上げた時に生きていたことがわかったのだと、女性の家族側の弁護士は言った。
Vocabulary
paramedic:救急救命士
body bag:(ゴム製でジッパー付きの)
funeral home:葬儀社・斎場
unzip:ジッパーを開ける
star up at~:~を見上げる
found:find found found:見つける
find O ~ing:Oが~しているのを見つける
誤って死んだと診断された女性・葬儀社で生きていることがわかった
死んだと誤診された女性
デトロイト郊外のサウスフィールドの自宅で、救急隊によって間違って死亡したと診断されたタイムシャ・ボーシャンさんは、死体袋に入れられ、葬儀場まで運ばれた。
タイムシャ・ボーシャンさんは、葬儀場で葬儀社の社員が、死体の消毒などの処理をしようと死体袋を開けた時に、生きていたことがわかったという。
死んだと間違われたタイムシャ・ボーシャンさん(21歳)は、生まれつきの脳性まひ(cerebral palsy)だった。
あの時ちゃんと処置していれば、女性はこんなに悪くならなかったのに
いったん死んだと間違えられ、死体袋に3時間もいれられたままだったタイムシャ・ボーシャンさんは、現在病院で人工呼吸器(respirator)をつけている。
もしも、初めに救急車が到着していた時に、正しい処置が行われ、すぐさま病院に行っていたら、タイムシャ・ボーシャンさんの容体はここまで悪くはならなかったのではないかと悔やまれる。
死んだと誤診された当日の時間的な流れ
一連の事件の流れはこうだ。
8月24日(日)の朝、デトロイト郊外のサウスフィールドにあるタイムシャさんの家で、タイムシャさんの家族がタイムシャさんの唇の色が青白くて、口から分泌物(secretions) もあったことに気づき、911番通報する。
午前7時34分ごろ、サウスフィールド(Southfield)の消防署(Fire Department)の救急隊員 (paramedics)が、タイムシャさん家に到着。その時は、もうタイムシャさんの息がなかったと消防署は言う。
救急隊員は、心肺蘇生法(Cardio Pulmonary Resuscitation)(CPR)やその他の救急処置を30分間施す。しかし、その甲斐もなく、死亡と判定される。
消防署によると、自宅で消防隊員が対応した時のタイムシャさんの状態は、アセンション・プロビデンス病院の救急科の医師に伝えられ 、そこでも死亡したと判断された。
その後、検死局(coroner’s office)の当番の(on-duty)の法医学の医師(forensic pathologist) が、事件性はないことを判断し(there was no foul play involved)、遺体は、葬儀社に運ばれることになった。
午前9時ごろには、消防隊員たちが、タイムシャさんを遺体バッグに入れ、その場を去ったとのこと。
11時25分ごろに葬儀社が来て、イムシャさんを運んで行った。
11時45分ごろ葬儀社がイムシャさんが本当は生きていることに気づき、救急車を呼ぶ。
どうして死んだと誤診されたのか
この事件には、救急隊員4名、その他の医師、警察など複数の人がタイムシャさんの処置や診断にかかわっている。
なのに、どうしてこのような誤診が起きてしまったのだろうか?
消防隊員らが死んだと判断した時には、彼女の名付け親である登録看護師のサバンナス・ピアーズさんは、タイムシャさんが動いているように見えたという。また、脈もかすかではあったが触れていたと証言する。ピアーズさんは救急隊員と警察官に、そのことを訴えたが、彼女の意見は聞き入れてもらえなかったという。
このまま黙って見過ごすのか?
弁護士は警察と消防署の過失責任について、訴訟の可能性について検討しているとのこと。