Science & Health

COVID-19・感染しても十分な免疫ができない可能性が?

Recovered coronavirus patients’ immunity in question, WHO says

『回復したコロナウイルス患者に免疫はできてないのかもしれない』WHOより

みなさんこんにちわ。連日コロナウイルスの話題です。多くの人がかかってしまえば集団免疫もできるので、収束に向かうのではと言う期待もありますが、WHOによると、新型コロナウイルスは回復後も十分な免疫ができないケースがあるようです。

コロナパンデミックの収束は、私たちの予想よりもずっと後になるかもしれません。

どういうことなのか、さっそく記事を見てみましょう。

2020・4・15 NIKKEI ASIAN REVIEWより

今日のSentence

It is unclear whether patients who have recovered from COVID-19 are immune to further infection, the World Health Organization said on Monday, as they may not develop sufficient antibodies to resist the virus the next time it enters their body.

If the number of people with immunity to coronavirus is limited, it may mean a delay in lifting lockdown restrictions and social distancing guidelines.

Vocabulary

immune:【ɪmjúːn】(イューン)【形容詞】免疫がある

immunity:【ɪmjúːnəṭi】(イュニティー):【名詞】免疫

抗体のイラスト

antibodies

antibodies:抗体

lift:はずす・あける・あげる・解除する

lockdown:外部からの闖入者に対して、内部の人間の安全確保のため建物を封鎖すること。また、人々の屋外活動を禁止して監禁することを意味する。緊急事態において人の移動や情報の出入りを制限すること。

今回の新型コロナウイルス感染症では中国・イタリア・フランス・マレーシア・アメリカ合衆国のカリフォルニア州などでロックダウンが実施された。

lift lockdown:ロックダウンを解除する

as:接続詞「なぜなら」

※as については、 こちらもご覧ください。

 

免疫と抗体の関係について

人に免疫がある(immune)とは、外から侵入したバイキン(細菌やウイルスなどの微生物をここではバイキンと呼びます😬)と戦う力があるという事です。

この免疫は、次の2つに分けられます。

自然免疫と獲得免疫の図

再発転移がん治療情報より

 

一つは、『自然免疫』で、どんな種類のバイキンもやっつけてしまうシステム。これには、皮膚や粘液、涙、だ液など外敵から体を守る器官の働きもありますし、血液中のマクロファージが外から侵入したバイキンを食べてしまう「貪食(どんしょく)」という働きなどもあります。

「はたらく細胞」より

もう一つは、『獲得免疫』で、一度侵入したウイルスや細胞などに対して、その病原体に効く抗体(antibodies)を作り出し、抗体(antibodies)で特定の病原体を攻撃するというもの。マクロファージが食べた後にその情報を白血球のT細胞が受け継ぎます。その情報を基に、白血球のB細胞が、抗体(antibodies)を作ります。

抗体のイラスト

抗体(antibodies)

例えば、私たちは、麻疹(はしか)にかかると、もう2度と麻疹(はしか)にはかからないとされています。それは、白血球のB細胞が麻疹(はしか)専用の抗体(antibodies)をつくって、麻疹(はしか)をやっつけてくれるからなんです。

このように普通私たちの体は、体の中に入って来た病原体で病気になったとしても、治る過程で、その病原体に特異な抗体をつくり、同じ感染症にはかかりにくくなります。

しかし、この記事によると、新型コロナウイルスは、感染者が治った後の検査でも、普通ならあるはずの抗体が増えてないケースがあるという事です。

Sentenceを分解して訳してみましょう

It is unclear

それははっきりしていない

whether patients who have recovered from COVID-19

新型コロナウイルス感染症が治った患者が

are immune to further infection,

免疫がある状態なのか 更なる感染に対して

the World Health Organization said on Monday,

WHO世界保健機関は、言った。月曜日に

as they may not develop sufficient antibodies to resist the virus

なぜなら、治った人たちは、そのウイルスに抵抗する十分な抗体をつくっていないかもしれないからだ。

the next time it enters their body.

(そのウイルスとは)次に、彼らの体の中に入る

It is unclear whether patients who have recovered from COVID-19 are immune to further infection, the World Health Organization said on Monday,

as they may not develop sufficient antibodies to resist the virus the next time it enters their body.

英文訳

新型コロナウイルスによる感染症から治った患者が、新たに侵入してくるウイルスに対して、免疫がある状態なのかは、はっきりしていないとWHOは言った。なぜなら、治った人たちは、新型コロナウイルスに対する抗体を十分に産生していない可能性があるからだ。

 


If the number of people with immunity to coronavirus

もし、コロナウイルスに対して免疫がある人の人数が

is limited,

限られているならば

it may mean

それは、意味するかもしれない。

a delay in lifting lockdown restrictions and social distancing guidelines.

都市封鎖と社会的距離戦略の解除が遅くなることを

If the number of people with immunity to coronavirus is limited, it may mean a delay in lifting lockdown restrictions and social distancing guidelines.

【英文訳】

もし、コロナウイルスに対して免疫がある人の数が限られているならば、それは、都市封鎖と社会的距離戦略の解除が遅くなることを意味するかもしれない。

with についてはこちらでも詳しく説明しています。ご覧ください。

記事によりますと

回復した人でも抗体がみつからないケースが

上海(Shanghai)の研究では、新型コロナウイルスに感染して回復した人の中で、新型コロナウイルスへの『抗体が見つからない反応』(”no detectable antibody response”)が出ることがわかっている。もしも、新型コロナウイルスに感染しても十分な抗体がつくれないなら、何度も新型コロナウイルスに陽性(positive)を示すことになる。

一度かかっても、もういちどコロナに?

実際に韓国(South Korea)では、111人の元患者が、回復した後もウイルス検査で陽性を示した。

WHOのVan Kerkhove氏は、さらなる分析(analyze)のために、回復した患者の多くの情報が欲しいと言う。

一旦回復した患者の体の中で、ウイルスが再燃した( reactivate)のか、それとも、回復後に別のウイルスにかかったのかは、わからない(unclear)。また、WHOのMike Ryan氏は、抗体がどのくらいの期間効果を発揮する(effective)のかもわからないと付け加えた。

抗体と免疫

人間が感染症にかかったときは、私たちの体は抗体(antibodies)を産生し、免役の仕組み(immunity)をつくる。免役のおかげでわたしたちは一度かかった病気にはかかりにくくなる。

ロックダウン解除の判断に抗体検査を使う

欧米では広範囲における抗体検査(antibody testing)を始めた。

イタリアでは、2万人が新型コロナウイルスで亡くなったが、北部で抗体検査実施を始めている。アメリカもどのくらいの人が実際に感染していたのかを調べるために、1万人から血液(blood samples)を集め抗体(antibodies)を調べるつもりである。

厳しい行動制限を設けたヨーロッパの国もあり、感染のピークは過ぎたとの見方より、制限を解除する(lift)方向に動いている国もある。

行動制限を解く判断の一つとして、抗体検査を検討する国もある。

解除は段階的に慎重に行うべし

しかし、日本や韓国で、一旦陰性になった人が再び陽性になった事実は、感染後も体は十分な抗体を作ることができない可能性を示す。コロナウイルスについては、知られていないことが多い。WHOは、もしも国が急いで社会的距離の措置を解除したならば、再び新型コロナウイルスが流行する恐れがあると警鐘を鳴らしている。

COVID-19は、すぐに感染拡大する。しかし、収束するのはとても遅い。』とWHOのTedros Adhanom Ghebreyesus氏は言う。封鎖解除は、ゆっくり段階的に行う必要があるとのこと。

 

2009年新型インフルエンザの10倍の致死率

また、新型コロナウイルスは、2009年に流行した新型インフルエンザ( H1N1インフルエンザ)と比べて、10倍の致死率(fatality rate)である。

そう言えば

新型コロナウイルスがじわじわと拡がっていき、ひつこいくはびこる恐ろしさを感じます。今後アフリカなどの後進国に拡がったら、先進国と言われている日本や欧米などにも第四波、第五波が押し寄せてくるとの話もあります。

収束は思いのほか遠い先の事なのかもしれません。

私たちは、健康を守りながら、どこに折り合いをつけて経済活動を始めていくのか、今後の課題になると思います。



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