INF条約締結時の写真

Europe

アメリカ・ロシア|中距離核全廃条約を破棄

Demise of US-Russian Nuclear Treaty Triggers Warnings

『アメリカとロシアの核条約の終焉は、危険な警告を鳴らす』

July 31, 2019 VOA NEWS より

今日のSentence

Last October, President Donald Trump’s National Security Adviser, John Bolton, traveled to Moscow to deliver the news: The U.S. would leave the INF agreement amid long-standing U.S. accusations that Russia was violating the treaty.

Russian President Vladimir Putin soon followed suit — announcing that Russia, too, was leaving the pact.Barring a last-minute reprieve, the INF treaty expires Aug. 2. Both sides have vowed to develop weapons once banned under the INF.

Vocabulary

INFIntermediate-range Nuclear Forces=中距離核戦力

Intermediate:【ìnṭɚmíːdiət】(インターディエイト):中間の

range:【réindʒ】(インジ):幅・域・範囲

Nuclear Forces:核戦力

※ここでの中距離核戦力とは射程500kmから5,500kmの核ミサイルを意味した。

Intermediate-Range Nuclear Forces Treaty=中距離核戦力全廃条約は、1987年にアメリカとソビエト連邦との間に結ばれた軍縮条約。射程500kmから5,500kmの核ミサイルを廃棄することを約束した。

amid:【əˈmɪd】(アッド)【前置詞】~の真っただ中で

long-standing:長年の

accusation:【`ækjʊzéɪʃən】(アキュイション):告発・非難

treaty:条約

followed suit:先例にならう・後に続く・同様の措置をとる

barring:【bάːrɪŋ】(ーリング):~を除いて・~がなければ

reprieve:【ripríːv】(リプーブ):延期(猶予)する

expire:【ɪkspάɪɚ】(イクスイアー):満了する・終了する・期限が切れる

Sentenceを分解して訳してみましょう

Last October,

President Donald Trump’s National Security Adviser, John Bolton,

traveled to Moscow to deliver the news
The U.S. would leave the INF agreement

amid long-standing U.S. accusations that Russia was violating the treaty.

昨年の10月に、ドナルドトランプ大統領の国家安全保障問題担当大統領補佐官のジョン・ボルトン氏は、ロシアはこの条約を違反していると言うアメリカの長年の批判の中で、アメリカは中距離核戦力全廃条約を脱退するとモスクワで伝えた。


Russian President Vladimir Putin soon followed suit

— announcing that Russia, too, was leaving the pact.

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、すぐにアメリカの後に続いた。すなわちロシアもこの条項を脱退すると告げた。


Barring a last-minute reprieve,

the INF treaty expires Aug. 2.

Both sides have vowed to develop weapons once banned under the INF.

土壇場での変更がない限り、中距離核戦力全廃条約は8月2日に失効する。アメリカ、ロシア両国はかつて中距離核戦力全廃条約の下で禁止されていた武器を発展させることになる。

記事によりますと

冷戦時代の軍縮条約

1987年、当時のアメリカ大統領ロナルド・レーガンとソビエト連邦のミカエル・ゴルバチョフ大統領は、中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)に調停した。3年以内に中距離核戦力を廃棄し、互いを厳密に査察する内容の条約で、アメリカとソビエトの緊張緩和(detente)象徴(symbol)的な出来事であった。

当時のアメリカの秘書官George Shultz氏(98歳)は、中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)は、レーガン大統領が核兵器への態度を変える大きなきっかけになったと回想する。

また、当時のソ連の外交官(diplomat)で、ゴルバチョフの英語の通訳をしていたPalazhchenko 氏は「ゴルバチョフとレーガンは軍縮(arms reduction)の目標を持ち、そこから脱線しないよう努力していた。核の超大国(superpowers)であった2国が、軍拡競争(arms race)にストップをかけたのは、とても大きな前進であった。」と述べた。

中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)アメリカ・ロシア共に離脱

2018年10月に、トランプ大統領は中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)の撤退を表明、ロシア側もアメリカにならい撤退を表明した。

中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)は今年8月2日に失効することになる。

そう言えば

冷戦下での核開発

第2次世界大戦直後、経済、軍事、政治的に最も大きな力を持っていたアメリカとこれに対抗するソビエト連邦との「市資本主義陣営対社会主義陣営」という対立が続きました。

この東西冷戦下で朝鮮戦争(1950年~1953年)やベトナム戦争(1955年~1975年)の様な代理戦争も起きました。

また、アメリカとソ連による核兵器の開発競争も激化します。人間が発明した核兵器によって、人類が破滅する危機も出てきます。

軍縮の動き・今後はどうなる?

その様な中、世界的な反核運動も高まります。自らを滅亡させることに互いに競争するばかばかしい動きに歯止めをかけようと、冷戦中の軍事競争を抑制するための複数の条約が結ばれてきました。中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)もその一つです。

今回のアメリカの中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)の離脱は、ロシアがINF条約に違反しているという懸念や、INF条約はアメリカとロシア2国間の条約なので、中国は条約に縛られることなく中距離核ミサイルを開発し配備できる事への懸念が理由だと言われています。

いずれにせよ、今回の中距離核戦力全廃条約(INF Treaty)破棄は、軍縮への努力の大きな後退であることは間違いなく、残念です。

様々な軍縮の条約が、今後も期限切れに伴い失効していくのではないか?そんな不安もよぎります。



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