アメリカの医師はフェンタニルを過剰処方している・ケシの実

Science & Health

アメリカのオピオイド問題・フェンタニルは医師によって過剰に処方されている

Report: US Doctors Overprescribed Deadly Drug Fentanyl to Patients

『報告:アメリカの医師は死に至る薬フェンタニルを患者に過剰に処方している。』

今日の英語ニュースは、アメリカのオピオイド事情についてです。オピオイドの中でも最も強い薬の一つとされるフェンタニルの過剰処方についての記事です。

オピオイドとは?フェンタニルの過剰処方はどうしてなされているのでしょうか?さっそく記事を見てみましょう。

February 19, 2019 VOA NEWS より

今日のSentence

Fentanyl, a highly dangerous painkiller at the heart of the U.S. opioid epidemic, has been overprescribed by doctors, according to a report Tuesday that accused health authorities and manufacturers of being too lax in their oversight.

The drug is a synthetic opioid up to 100 times more powerful than morphine and which is largely sold on the black market.

英語力が認められて上のポジションをもらった【ボンクラ式ビジネス英語スピーキング】

Vocabulary

fentanylフェンタニル=鎮痛や麻酔に使われる強力な合成オピオイド。

painkiller:(インキラー)鎮痛剤・痛み止め

at the heart of~:~の中心である・~の核心である

opioid:オピオイド=ケシから採取された物質。鎮痛・陶酔の効果があるのでがんや手術後の鎮痛剤としても使われている。具体的には、モルヒネ、ヘロイン、コデイン、オキシコドン、フェンタニル、メサドンなどがある。

epidemic:【èpidémik】(エピミック):伝染病・まん延、思想のはやり

■英会話上達のコツが判明─。

overprescribe:【əʊvəprɪˈskrʌɪb】(オーバープスクライブ)過剰に処方する

health authorities:(健康局)ここでは、具体的にFood and Drug Administration (FDA)=「食品医療品局」のことを指している。

accused A  of B:AをBの事で非難する

lax:【lǽks】(ックス):規則などがてぬるい・ゆるい・だらしない

oversight:【óuvərsàit】(オーヴァーサイト):見落とし・ミス・過失

synthetic:【sinθétik】(シンティック):合成の・人口の

synthetic opioid:合成されたオピオイド・自然界にあるケシの成分に似せて人工的に作ったもの。

up to:これまでに・最大で~まで

morphine:【mɔ́ːrfiːn】(モ’ーフィーン):モルヒネ=オピオイドのひとつで鎮痛剤として使われる。日本では、日本では処方箋医薬品であり、「毒薬」「麻薬」として法律のもと管理されている。

black market:闇市・闇市場

Sentenceを分解して訳してみましょう

Fentanyl,

フェンタニル

a highly dangerous painkiller at the heart of the U.S. opioid epidemic,

大変危険な鎮痛剤 アメリカのオピオイドの蔓延の中核をなす

has been overprescribed by doctors,

は、医師によって過剰に処方されてきた

according to a report Tuesday

火曜日の報告によると

that accused health authorities and manufacturers of being too lax in their oversight.

(そのレポートは)健康当局と製薬会社とを 彼らの見落としについて規制が緩すぎているとして非難している

The drug is a synthetic opioid

その薬は合成オピオイドで

up to 100 times more powerful than morphine

モルヒネよりも最大100倍も強力で

and which is largely sold on the black market.

そして、それは広く闇市場において売られている。

【英文訳】

19日、ある報告書によると、アメリカのオピオイドの蔓延の中核をなす大変危険な鎮痛剤フェンタニルは、医師によって過剰に処方されてきた。また、その報告では、FDAと製薬会社の規制が緩すぎるとして非難している。フェンタニルは、合成オピオイドで、モルヒネよりも最大100倍も強力で、広く闇市場において売られている。

記事によりますと

今回、「フェンタニルの医師による過剰な処方」について報告を出したのは、Journal of the American Medical AssociationJAMA)「米国医師会雑誌」です。

米国医師会雑誌(JAMA)の報告によりますと、処方された患者の3分の1から半分は、処方されなくてもよかった患者であると言います。

オピオイドとは?

フェンタニルとはオピオイドの一種です。オピオイドと言うのは、ケシ(要するにアヘンのことですが)から抽出された物質の事で、痛みを鎮めたり陶酔を引き起こしたりする作用があります。具体的には、「モルヒネ」「ヘロイン」「コデイン」「オキシコドン」「フェンタニル」などがあります。

フェンタニルは、そのオピオイドの中でも非常に強い薬で、記事の中では、a highly dangerous painkiller=「とても危険な鎮痛剤」と表現されていました。モルヒネの100倍の強さがあるとされています。

非常に強いフェンタニルががん以外にも処方されている

フェンタニルは、他のオピオイド系の鎮痛剤がきかないがん患者(opioid-tolerant cancer patient)だけに処方が限られているのですが、今回の調査では、医師の5人に1人はそのことについて知らず、「腰の痛み」や「慢性の頭痛」にも処方していた医師もいたそうです。

結果、フェンタニルが過剰に処方され、報告によりますと2016年では、なんと70,000人もの人がフェンタニル摂取によって死亡しているとのことです。

アメリカ食品医療品局と製薬会社の落ち度

JAMAの報告では、アメリカ食品医療品局(FDA)と製薬会社の批判もしています。

FDAはフェンタニルの処方について医師に対し取り締まりは設けていません。

製薬会社には規定を設けており、製薬会社はフェンタニルを使用している患者に対して、監視プログラムを実施するようになっています。もしも、患者がそのプログラムの規定を守っていなければ、その患者をフェンタニル使用の登録から外す(disenroll)ことができるとのことです。

しかし、JAMAの調査によれば、今までに誰一人としてその登録を除外された人はいないという事です。

今回のJAMAの報告を受けて、FDAは、オピオイド系の鎮痛剤が効かないがん患者(opioid-tolerant cancer patient)に使用が限られるよう更なる対策をとるつもりであるとコメントしています。

語句の補足

今回の報告を出したJournal of the American Medical AssociationJAMA)「米国医師会雑誌」とは、

米国医師会によって年に48回刊行される、国際的な医学雑誌です。

世界で最も広範に読まれているとか。

研究記事、論評記事、解説記事、論説記事、随筆、医事ニュース、などを刊行しているようです。

サイトはこちらです。たくさんの記事が読めるので是非ご覧になってみてください。

 

また、FDAとは、

FDA=Food and Drug Administration食品医療品局アメリカの政府機関の一つ。食品や医薬品、化粧品、医療機器、動物薬などについて、検査、承認審査、違反品の取締りなどを行うところです。

そう言えば

アメリカではオピオイドの問題が深刻になっています。鎮痛剤として使用されるオピオイドですが、痛みを和らげるだけでなく、多幸感を味わう事もあるそうです。副作用で怖いのは、一度に大量に使用すると、死に至る事です。

2016年には、歌手のプリンスがフェンタニルの過剰摂取により死亡しています。

また、鎮痛剤として処方されるのですが、多幸感があったり不安を取り除くこともあり、常習的になってしまい、他の麻薬にも手を出してしまうようになると言う”Gateway drug”ゲートウェイドラッグ」(麻薬の入り口になってる薬)であることも問題です。

2017年10月には、アメリカの保健福祉省は、オピオイド問題について「Nationwide Public Health Emergency」(公衆衛生に関する非常事態宣言)を出しました。

日本でも、医師の処方の下、オピオイドは、がんの痛み止めなどに使用されています。また、フェンタニルは日本でも「他のオピオイドが効かないがんの痛み」にのみ処方が認められているようです。。「麻薬及び向精神薬取締法」で「麻薬」に指定されています。



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