イギリスとアイルランドの国境の地図

Europe

EU離脱・北アイルランドの国境問題で延期?

May: Brexit transition period could be extended

『メイ首相:イギリスのEU離脱移行期間が延長されるだろう』

みなさんこんにちは。今日は、イギリスのEU離脱の話です。2016年6月にイギリスで国民投票が行われ、イギリスはEUからの離脱を決定しました。現在、EU側とイギリス側とで、離脱に向けての話し合いがなされています。いろいろと難しい問題があり話し合いはなかなか進まないようです。

HNK WORLD NEWS 2018.10.17  より引用しました。全文載せています。

今日のSentence

British Prime Minister Theresa May has hinted at extending the post-Brexit transition period for a few months beyond the planned December 2020.

May spoke to reporters on Thursday in Brussels after an inconclusive summit with the European Union. The two sides failed to narrow their differences over how to treat the border between Northern Ireland and Ireland.

May said the idea of having the option to extend the transition period could be a further solution to the search for a backstop to ensure no hard border.

May faces calls from pro-Brexit members of parliament to accelerate the exit process. During the transition period, Britain has to follow EU rules and could be asked to pay contributions.

May stressed that the government has put forward proposals that deliver on the vote of the British people.

Vocabulary

Theresa May:テリーザ・メアリー・メイイギリスの76代目首相(1959年生まれ)保守党党首

hint:【hínt】(ント):ほのめかす

post-Brexit:(ポスト・ブレット)=EU(欧州連合)からのイギリス脱退の後の

Brexit=【読み】ブレグジット=イギリスのEU離脱:英語「Britain(ブリテン)」と離脱の「Exit(エグジット)」をかけた造語。

イギリスでは、国民投票が2016年6月23日に実施され、僅差でEU離脱への投票が、EU残留への投票を上回わりEUから離脱することが決定した。

inconclusive:【ìnkənklúːsɪv】決定的でない

Northern Ireland:北アイルランド(イギリスの一部)

Irelandアイルランド共和国・首都はDublin(ダブリン)

narrow differences with A over B:AとのBに関する違いを減らす

backstop【bǽkstɑ̀p】(ックストップ):補強・支え

pro-Brexit:イギリスのEU離脱に賛成・推進

accelerate:【æksélərèɪt】(アクレレイト):加速する・加速させる

deliver on ~~を果たす、~について期待に沿う、~をうまくやり遂げる

Sentenceを分解して訳してみましょう

British Prime Minister Theresa May has hinted at extending the post-Brexit transition period

for a few months beyond the planned December 2020.

イギリスの首相テリーザ・メイ氏は、欧州連合からのイギリス脱退の後の移行期間について計画されていた2020年12月を、数か月超える事をほのめかした。

 


May spoke to reporters on Thursday in Brussels

after an inconclusive summit with the European Union.

The two sides failed to narrow their differences

over how to treat the border

between Northern Ireland and Ireland.

メイ氏は、木曜にヨーロッパ共同体(EU)と結論が出なかったサミットの後に、ブルッセルで記者たちに話した。イギリスとEUは、北アイルランドとアイルランド間の国境をどう取り扱うかについての双方の違いを埋めることができなかった。

 


May said

the idea of having the option to extend the transition period

could be a further solution to the search for a backstop to ensure no hard border.

メイ首相は、移行期間を延ばす選択肢を考慮に入れることは、厳しい国境を設けない支援のさらなる解決につながるだろうと言った。

※May said の後に、何を言ったか述べられています。メイ首相が言ったその内容の、主語はピンクの部分

the idea of having the option to extend the transition period です。

 


May faces calls from pro-Brexit members of parliament to accelerate the exit process.

During the transition period, Britain has to follow EU rules and could be asked to pay contributions.

May stressed that the government has put forward proposals that deliver on the vote of the British people.

メイ首相は、離脱の過程を加速するようにという議会のEU離脱賛成派のメンバーからの要求に直面している。移行期間の間、イギリスは、EUのルールに従わなければならず、EUへの貢献も求められるだろう。メイ首相は、イギリス政府はイギリス国民の投票に沿う提案を前面に出したことを強調した。

thatは、proposalsを前置詞とする関係代名詞です。 proposals that deliver on the vote of the British people.で「イギリス国民の投票に沿う提案」の意味になります。

関係代名詞については、こちらで詳しく見られます。

記事の背景~イギリスEU離脱の課題~

英国EU離脱の北アイルランドの国境問題

英国のEU離脱交渉では、英領北アイルランドの国境管理の問題が最後の障害となっています。

北アイルランドと、アイルランドの違いが、混乱してしまいそうですが、地図から見てわかるように、

北アイルランドとは、イギリスの国の一部です。
アイルランド島の北に位置します。

アイルランドとは、国の名前でイギリスとは別の国です。よってアイルランド島には、イギリスと言う国とアイルランドと言う国の2つの国が存在するということになります。

2つの国が存在するアイルランド島には、地図の赤の太線部のイギリスとアイルランドの国境があります。

イギリスがEUに加盟していたときは、国境は実質的に消滅した状態が保たれ、人や物が自由に行き来できていたのですが、今回イギリスがEUを離脱するとなると、両国の間で国境ができるので、国境間の人や物の行き来をどう管理するのかが今、イギリスとEUでもめている部分です。

アイルランドと北アイルランドは過去に衝突している経緯があるため(下に詳細あり)、イギリスもEUもそこは心配しており、イギリスEU離脱後は「厳しい国境管理を設けない」ことで一致はしています。しかし、具体的な国境管理の方法についてイギリス・EUとの主張に食い違いがあるようです。

EUの提案

EUは「北アイルランドだけを関税がかからないEUの関税同盟に残し、アイルランドとの移動の自由を確保する」ことを提案。イギリスがEU離脱後も北アイルランドだけは関税がかからないようにすることを提案したのです。

イギリスの主張

EUの「北アイルランドだけ特別な措置を取ろう」とする案について、イギリスは「北アイルランドとイギリス本土の統一性が失われる」として反対しています。「北アイルランドだけでなくイギリス全体をEUと関税のない貿易を行う関税制度内に残して欲しい」と要求しています。

なぜなら、北アイルランドのみを例外とすると、北アイルランドはEU扱い、イギリス本土はEU離脱となり、北アイルランドと英国に(同じ国なのに)国境ができてしまうと言うわけです。

北アイルランドの紛争

1960~90年代には、北アイルランドでは、アイルランドよりのカトリック系とイギリスよりのプロテスタント系の間で紛争が起きています。3000人以上が犠牲になったとされています。

98年に、イギリスとアイルランド、北アイルランド各派による包括和平合意で、国境管理は撤廃され、平和で自由な移動ができるようになりました。

イギリス、EUともにこの様な惨劇を考え、厳しい国境は作らないという事では一致しているとのことです。

そう言えば

EUは人、物、資本、サービスの「4つの移動の自由」を原則に掲げています。

イギリス国民がEU離脱に賛成した理由には、「移民への負担が増えたこと(欧州からの移民もイギリスでは増えていた。)への不満」や、「テロへの懸念」、「EUの決めた規則に縛られたくないから」などと色々と言われています。

EU離脱でEU内の共通市場を失う「イギリスの経済的損失」は深刻でしょう。しかし、EUの姿勢は、人、物、資本、サービスの「4つの移動の自由」が原則です。EUはイギリスに「『いいとこどり』は許しません!」と言う姿勢のようです。

今後どのようにEU側とイギリス側が話を進めていくのか、目が離せません。



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